ゴージは高い方がいいのか?低い方がいいのか?-ゴージラインについて-

2022年11月19日ファッション

伝えたいこと

ハイゴージ一辺倒の時代から、ローゴージも主流となりつつあり、近年はゴージラインの変革期!
好きなスタイルに合わせて選ぶのが良いが、無難なのは以前としてハイゴージ!

自分の関心のまま吸収したことを共有し、少しでも誰かの役に立てれば・・・!

ということで、今回もマニアックな話題ですが、ジャケットのゴージラインについてです。

ゴージラインはジャケットの「顔」を決める重要な部分で、もともとトレンドの影響を受けやすいとされています。

近年、スーツのゴージラインは90年代からのハイゴージ一辺倒の時代から、ローゴージも主流となりつつある、変革期を迎えていると思っています。

既製品でもハイゴージのジャケットとローゴージのジャケットがあるなか、それらがどう違うのか、どう選べば良いのかについて、私見を交えてまとめております。

皆さんのジャケット選びのご参考になれば幸いです!

なお、ゴージラインについては、こちらのサイトも参考になりますので、ご参照ください。

ゴージとは? 1分で理解できるスーツのゴージラインの解説

また、ゴージラインはパターンオーダーでも多少の調整は可能です。オーダースーツでのゴージラインの調整は以下の記事もご参照ください。

~初めてのオーダースーツ~ステップ②採寸してゲージを選ぶ

そもそもゴージラインとは?

ゴージラインとは、上襟と下襟の境界線のことです。

青線内がゴージライン。こちらのジャケットはローゴージ寄りのデザインです。

青線内のラインをゴージラインと読んでいます。よって、写真の青い枠の上側のエリを上襟、下側のエリが下襟です。

下襟は「ラペル」とも言います。

なお、本当にマメ知識かもしれませんが、ゴージは英語では「gorge」と表記し、「食道」や「喉」のことを指すそうです…。

ハイゴージとは?

ハイゴージとは、このゴージラインが高め、すなわちゴージラインが肩寄りの高めに位置しているデザインのものを指します。

5年前ぐらいに購入したリングヂャケット製のスーツ。
後ほどご紹介するローゴージのジャケットと見比べていただくと、上襟も下襟も小さめです。

なお、「何cm以上だと高め」という明確な基準はないようです。目安で恐縮ですが、写真のジャケットをいったん「ハイゴージ」と呼ばせていただきます。

ゴージラインが高い場合、よっぽど下襟(ラペル)が大きくない限り、前身頃の折り返し地点が高くなる、すなわち腰ボタンの位置が高めになります。

腰ボタン位置が高いほうが、ウェストシェイプの強目のジャケットと相性が良いため、ハイゴージのジャケットは後ほどご紹介するローゴージのジャケットよりもスタイリッシュで若々しい印象を与える、と個人的には思います。

またゴージラインが高いと、ローゴージと比較すると上襟の面積が小さくなり、その関係で下襟(ラペル)も細いものが多く、スポーティーな印象を与える仕様ではないかと感じています。

ローゴージとは?

ローゴージは、ハイゴージの逆でゴージラインが低め、すなわちゴージラインが胸よりの低めに位置しているデザインのものを指します。

去年の夏頃に購入したBEAMS F製のスーツ。
ハイゴージの写真と比べると、明らかに上襟も下襟も大きく、存在感があります。

ゴージラインが低い場合は、前身頃の折り返し地点が低くなる、すなわち腰ボタンの位置が低めになります。

腰ボタン位置が低い場合、ウェストシェイプの強いジャケットとの相性が悪いようで、ローゴージのジャケットは大体ジャストサイズから少し緩めのサイズ感のジャケットが多いように思います。

ローゴージの場合は上襟が大きく見え、また下襟(ラペル)も上襟のつながりから大きくなる傾向があるようで、そのラペルの存在感から、重厚感のあるクラッシックで男らしい印象を与える仕様だと思います。

ずっとハイゴージが主流だった

このゴージライン、ジャケットの「顔」とも言える上襟と下襟をつなぐ重要な部分であり、トレンドによって変化することが多い、と言われています。

今現在、皆さんがよく見られるジャケットは、おそらくハイゴージのものだと思います。

というのも、1990年代から始まり2010年代中頃まで主流だったイタリアンクラシコブームでは、新品の既製品のほとんどがハイゴージのジャケットだったからです。

イタリアンクラシコといえば、細身でスタイリッシュなスタイルがメインでした。

このスタイルにハイゴージがマッチしたのでは、と勝手に推測しています。

その流れを受けてか、2022年現在もいまだに既製品のジャケット、特にスーツのジャケットはハイゴージのものがほとんどのように見受けられます。

ローゴージの復権

ハイゴージが1990年代から出てきた仕様だとすると、それ以前はローゴージが主流だった、ということになります。

適当な写真がないのが申し訳ないですが、昔の映画を見ているとローゴージのジャケットが多いと思います。

つまり時代の流れとしては、ローゴージが昔から存在し、ハイゴージが近年登場してきた新しい仕様、ということになります。

そんな歴史的背景からか、古臭いイメージであったローゴージでしたが、近年のクラッシックスタイル回帰の流れに沿って、復権の兆しがあります

実際、日本のセレクトショップの雄であるBEAMSでは、以前からの流れであるハイゴージのスーツに加え、ローゴージのスーツも展開されています。

このことから、現在はハイゴージとローゴージの双方が存在する、ある種の転換点なのではないか!

と個人的には思っています。

ハイゴージとローゴージのまとめ

見た目の違い(個人的な)印象の違い
ハイゴージゴージラインが肩寄り
上襟・下襟ともに小さめ
腰ボタン位置が高め
スポーティー
スタイリッシュ
若々しい
ローゴージゴージラインが胸寄り
上襟・下襟ともに大きめ
腰ボタン位置が低め
重厚感
クラッシック
男らしい
ゴージラインの違いのまとめ

トレンドは移り変わり、古いものは新しいものにとって代われられるのが世の常。

ということは、ローゴージが主流な時代が来るのか?と言われれば、今のところ私はそうは感じていません。

上記のまとめ表のとおり、このゴージの違いによってジャケットの印象は大きく変わります。

スタイリッシュに見せたいのか、クラッシックに見せたいのか、自分の装いたいスタイルでジャケットのデザインを決める時代、つまり選べる時代なのではないかな、と思います。

どちらが良い悪い、というものでもなく自分の好みに応じて自由に選べる、ある意味幸せで、少し面倒?な状態なのかもしれません。

オジサン的にはどちらを選ぶ?

さて、そんな中オジサン的にはどちらを選ぶべきか?

今のところ、スタイリッシュで若々しく見えるハイゴージの方が、オジサンが着てもまだ万人受けする仕様なのではないかと思います。

色んなスーツを着てみたい服中毒の私は、ローゴージが最近好みで良く着ていますが、世の中の大勢はいまだにハイゴージです。

さらにローゴージのスーツは身幅にゆとりがあるものも多く、パンツもやや太めです。

細身のスーツの方がお好みの方は、無理にローゴージのスーツを選ぶ必要はないと思います。