~初めてのオーダースーツ~ステップ⑤-裏地選びとステッチ-
裏地はスーツの生地と同系色、ステッチはシングルステッチであれば、とりあえず問題なし!
自分の関心のまま吸収したことを共有し、少しでも誰かの役に立てれば・・・!
ということで、いよいよ仕様を決定するのも最後となります。
今回はスーツの中に貼られている裏地の選択とステッチの入れ方についてです。
なお、裏地の貼り方についてもいくつか種類があります。
裏地の貼り方は以下にまとめていますので、ご参考にしていただければ幸いです。
~初めてのオーダースーツ~ステップ③-3仕様を決める(裏地の貼り方と袖ボタン)
その他のオーダースーツについての記事は以下も参照ください。
~初めてのオーダースーツ~ステップ③-1仕様を決める(ジャケットのシングルorダブル)
~初めてのオーダースーツ~ステップ③-2仕様を決める(腰ポケットのデザインを決める)
~初めてのオーダースーツ~ステップ③-4仕様を決める(ボタンの材質とベント)
目次
意外と選択肢が多い裏地
裏地とは、スーツの内側についているツルツルした生地です。
これがあることで、スーツと体の動きの摩擦を少なくし、着心地が良くなります。
オーダー時にはこの裏地の生地自体も選ぶことができます。
オーダーのお店にもよりますが、少なくとも無地だけでも20色以上、柄物の裏地も10種類以上は準備されていると思いますので、意外と選択肢は多いです。
好きな色味でOK?
裏地は、スーツを着てしまえば外に見える頻度は多くありません。
見えるとすると内ポケットから物を出すときか、風でジャケットがたなびいたときなどです。
スーツ自体の印象を大きく左右する要素ではありません。
よって、ジャケット自体の生地との相性はそこまで気にせずに、基本はその時のインプレッションや自分の好きな色で決めてしまって良いと思います。
神経質に生地等との相性を考える必要はないと思います。
オススメの裏地の選び方
好きに決めて良いとは言え、ビジネススーツでのオススメの裏地の選び方を強いて言えば、
- スーツの生地と同系色を選ぶ
- 色を外す場合も、ブルー系、グレー系、ブラウン系から選ぶ
です。
「特に裏地は気にしない」という方であれば、スーツの生地と同系色を選べばまず問題はありません。
せっかくのオーダーなのでちょっと冒険したいな、という場合はブルー系、グレー系、ブラウン系から選べば変な感じにはならないはずです。
ボルドーや深いグリーンなども、個人的にはかなりオシャレだと思いますし、仮に裏地が見えることがあっても落ち着いた色合いなので、ビジネスでも問題ない裏地の色なんではないかと考えています。
なお、あまりにスーツの生地よりも明るいトーンの裏地やペイズリー等の柄物の裏地は、一般的にはビジネスシーンにはなじまないと思うので、ビジネス使いのスーツの場合は避けていただいたほうが良いと思います。
ステッチの入れ方と印象
最後に、ステッチの入れ方です。
ステッチとは、ミシンの縫い目のことです。
よく見ると、スーツの上襟、下襟、腰ポケットなどにミシン目がないでしょうか?
これがステッチです。
誤解を恐れずに言うと、ステッチを入れる箇所と数が多ければ多いほど活動的でカジュアルな印象になります。
どこにどう入れるか?
ステッチを入れない、という事もできますが、昨今の既製服の傾向では多少なりともステッチが入っていることがほとんどです。
一般的にはスーツの上襟、下襟、フロントカット、胸ポケット、腰ポケットに入れます。
背中やベントにもステッチを入れることはできますが、特にこだわりがなければステッチの箇所を追加する必要はないと思います。
また、ステッチの入れ方として、ステッチを一本だけ入れるシングルステッチと、二本並べて入れるダブルステッチがあります。
セレクトショップでの既製品の傾向を見ていると、ドレスよりのスーツではシングルステッチを、少しだけカジュアル寄りのドレスダウンできそうなスーツでは(ニット等と合わせて休日にも着れそうなスーツ)ダブルステッチが選択されているようです。
個人的な考えでは、
- ステッチ無しはフォーマル度が増すので避ける
- ドレス寄りのツルッとした生地のスーツの場合はダブルステッチは避ける
という点だけ気をつけていただければ、シングルステッチかダブルステッチかはお好みで選んでいただき、こだわりがなければシングルステッチにしておけば間違いないです。
ちょっと余談
なお、さらに細かい話として「襟の端から何ミリで入れる」という指定もできたりします。
初めてのオーダーでは気にしてもらう必要がない部分かと思いましたので、今回は割愛します。