自前のオーダースーツ紹介②-オジサンこそブラウンを着るべし-

2023年4月23日オーダースーツ

伝えたいこと

抵抗感さえ乗り来れば、包容力醸し出すブラウンのスーツの底しれぬ魅力に気づきます!

自分の関心のまま吸収したことを共有し、少しでも誰かの役に立てれば・・・!

今回も、実際にオーダーする際の参考になれば、ということで人生2回目にオーダーしたスーツをご紹介します。

人生で初めてオーダーしたスーツについては、こちら。

持っていて間違いないスーツはこれ?-自前のオーダースーツの紹介①-

オーダーのコンセプト

最初に作ったスーツと同じで、

「休日にオシャレするため、セットアップ使いできそうなドレスダウンできる冬用スーツ」

というコンセプトで作りました。

ただ、オーダースーツ2着目なので、「ちょっと冒険したい」という衝動に駆られ、今まで着たことがない生地で作ろう、というのだけ心に決めていました。

パターンオーダー第2号のスーツ。

生地

「ちょっと冒険したい」と思いながら、生地を選んでいたところ、目に留まったのがブラウンの生地。

既製品ではなかなか売っていないこと、またブラウンの柔らかい雰囲気がオフの日のスタイルにピッタリなのでは…と思い、仕事で着れないことを覚悟しつつ、思い切って人生初のブラウンのスーツを作ることに決定。

さらに、ブラウン一色の生地だとドレス感が強くなるため、メランジ調のものがいいなー、と思っていたところ、見つけました。

見えにくいですが、うっすら白や黒の点々が混じった生地で、深みのある色に見えるかなー、と思っています。

まさにイメージ通りのブラウンベースに黒や白の生地が混じった、ほんのりグレイッシュにも見えるメランジ調の生地。

Vitale Barberis Canonico(ヴィターレ・バルベリス・カノニコ)の生地です。

最初見たとき読めなかったんですが、通称「カノニコ」と呼ばれる生地メーカーさんの生地です。

カノニコはイタリアの生地メーカーで、イタリアらしい発色のいい生地もありつつ、英国っぽいガッシリした生地もあるバランスのいい生地メーカー、というのが個人的な印象です。

ラベル下側に小さく「MADE IN ITALY」の文字が。

特筆すべきは、その価格。

最初にオーダーした「FOX brothers」と比較して、生地のランクとしては低めなので、かなりリーズナブルに作ることができます

確か価格は13万円ぐらいでした。

これでもパターンオーダーとしては高めかもしれませんが、前回のFOXのスーツが17万円だったので、4万円安い!

誤解いただきたくないのは、品質が悪い、ということでは決してないこと。

30万超の既製品のスーツにも使われていることからも、品質は全く問題ありません。

カノニコは、ベーシックかつ素直な生地が多いイメージなので、もし生地に迷われたらカノニコのバンチから選ぶのも個人的にはオススメです。

仕様

初めてのブラウンのスーツなのであれば、仕様も初めてのダブルジャケットしよう!

ということで、人生初のダブルジャケットをオーダー。

パッチポケットで、ボタンはホーンボタン。かなり黒目のボタンにしました。

なお、ダブルジャケットを作る際の注意点を1点。

ダブルジャケットは打ち合いが深い、つまりジャケットのボタン位置が深く、生地が重なっている仕様です。

さらに前身頃が四角に切られている(スクエアカット)ため、ボタンを開けて着ると、着丈が長く見えます。

なので、ボタンを開けて着てみると、イメージよりも大きく感じることがあると思います。

これはこれでクラッシックな雰囲気が出ますし、着方として何ら問題はないのですが、普段着ているシングルジャケットよりも長く感じてしまうかもしれません。

なので、お好みではありますが、ボタンを開けて着たときも軽快な感じに見せたいのであれば、ジャストサイズよりも着丈は1cmほど短く作るのが良いと思います。

腰ポケットはオフの日用ということでパッチポケット。

裏地は背抜きで、袖ボタンは4つボタン重ねで、最初に作ったオーダーと同じ仕様に。

4つボタンの重ね。

ホーンボタンに、サイトベンツ。裏地は背抜き。

裏地もちょっと冒険し、ブラウンと相性の良いオリーブの裏地にし、ステッチはシングルステッチとしました。

なお、パンツは最初のスーツと同様に2アウトプリーツのサイドアジャスターです。

で、出来上がったのがこちら。

色味の分かりにくい写真ですみません…。実は腰回りがタイトだったため、今年少し直しました。
お直ししやすいのもオーダーの魅力です。

感想:ブラウンのスーツには底しれぬ魅力がある!

かれこれ4シーズン着ていますが、着回した感想としては、

ブラウンのスーツは懐が広く、底しれぬ魅力がある

ということです。

日本のビジネスの場ではグレー、ネイビー、ブラックのスーツが主流のため、着づらいことは否めません。

ただ、ブラウンのスーツはその柔らかく深みのある色味から、ネクタイをしたオンスタイルをよりエレガントにしてくれる雰囲気があると思います。

さらにはニットと合わせたセットアップ使いのオフスタイルでも、抜群にオシャレ感が出ます

何より、40代の男。そろそろ大人な包容力のある雰囲気を出してみたいところ。

そこに、この深みのあるブラウンという色は打ってつけだと個人的には思うわけです。

さらにもう1つ、スーツの定番であるグレー、ネイビーは基本的に寒色系ですが、ブラウンは基本的に暖色系です。

そのためレッド、オレンジ、ベージュ、さらにはグリーンと言った幅広い色合わせができることも良い点だと思います。

抵抗感を乗り越えれば、ブラウンの虜に!

とはいえ、ブラウンのスーツに少し抵抗感はありました。

街中でブラウンのスーツの人って、ほとんどいないですもんね(笑)。

ところが慣れとは怖いもので、着れば着るほどブラウンのスーツの可能性に惹かれ、そんな抵抗感もすぐに消え、気づけば様々な色味のブラウンスーツが欲しくなっていました。。

その後も色々な生地でスーツを作りましたが、今のところこの2着目に作ったカノニコのブラウンのスーツが、今でも一番のお気に入りです。

オーダースーツの一着目にはオススメしませんが、普通とは少し違う大人なスーツを作りたい場合は、ブラウンの生地を選ばれることをオススメします。